2012年12月13日木曜日

East end of Hokkaido



不調の屈斜路湖から移動すること約2時間。そこへと至る道にはすでに道路沿いの電線もない。
名もなき沼へとたどり着いた。




とにかく風が強い一日だった。
湖ではウェーディングしていると腹に波のボディーブローがあたる。
移動した先で風が弱まることを期待したものの、逆に強まった。
黙々と準備をする仲間たち。顔に受ける風はいままでにないものだったけれど、誰も無理だとか言わない。

追い風のキャストでは単にロールキャストをするだけでどこまでもラインは飛んで行った。
なかなか魚には巡り合えなかったけれど、本当に何もない場所にある沼、馬、そしてアメマス。



海外と日本を比較したとき、どんな田舎でも電線があることに気づいてからしばらくたった。どこまでいっても人為的な感触がぬぐえないものだが、ここは海からの強い風にすべて飛ばされてしまったようだ。釣れる魚の数やサイズよりも厳しさの中で釣りをすることの感動が勝った。



あまりにも強い風で下を向きたくなるけれど、対岸には放牧された馬が元気に草を食んでいる。彼らは本当に強い生き物だと感心した。またこの強い自然を感じに訪れてみたい。

2012年10月29日月曜日

Imitating

 北へと急ぐ金曜の夜。水位が高いが、濁度は6と低い。これなら釣りになるはずだと、急いで釣り場へと向かう。今日は今期よかった3か所を順にまわろうと決めていた。釣り場に着くと想像以上に寒く、そして水位が高い。案の定1ヶ所目ですでにいつものように釣り下れなかった。それではと2か所目に向かうと先行者が準備していた。そんなに大きなポイントではないのでパス。3か所目はというとやっぱり準備している人がいたけれど、声をかけて大きく離れて釣りをした。
 ここまでノーリアクション。
新規ポイント開拓をしようにも、水位が高すぎて身の危険を感じた。そして河原があるところにはいたるところ車がとまっているので多少嫌気がさしてきた。そしてこの調子だと、いつもの腰までのポイントが胸の高さになっていることでしょう。
 気温も低く、木々の葉にも勢いがない。川の中には色とりどりの枯葉が混じる。オレンジや黄色のフライが違和感なく感じる時期ということか。このなんともいえないさみしさは嫌いじゃない。ただ、虹鱒が追いかけられなくなることが残念。リールや竿に不安を感じるようなビッグなやつにもっと翻弄されてみたかった。

 残暑が厳しかった今年、急な気温の変化についていけなかったかと、反省する。大きく変わる条件に対して自分の釣りで対処することはなかなか難しかった。もっと経験が必要ということ。気持ち的に今年はもうこの流れはいいかなと思い始めていたが、なんとも物足りない。本当なら泊って夕方と明日に期待をかけるところだけれど、帰らなければならない。昼ごろ、そういえば、と山上湖のことを思い出した。
 川が調子悪い時はこっちによく走っている方がいた。

 たまには同じコースを真似をしてみようと思い立つ。想像以上の時間をかけて湖についた。




振り返ると、釣りを始めたころの初夏に来たことがある。当時は真昼間からライズだらけでチビ虹とルアーであそんでいるとき、なんだか思い立って小さなスプーンを岬上のポイントから投げていたら、今までかかったことのない魚がかかった。大きく首を振り、いったいなにが起きたのかと動揺する自分を試すかのように、ゆっくりと動く。そのまま右に動いたかと思うと、突然猛烈な勢いで猛ダッシュ。あえなく6ポンドラインはブレイクした。その直後、嘲笑うかのように湖面をはねたのは間違いなくビックサイズの虹鱒だった。夕暮れ前の西日に光る魚体は今でも目に焼き付いて離れない。

 その後、40弱ぐらいまでは何匹か釣れたと思う。でもあのサイズはでてこなかった。釣りにのめりこむにつれてフライへと変わり、よく釣り方自体がわからないまま、6番のシングルハンドを持ってここにやってきた。日が傾くにつれて気持ちも沈み、今日も駄目だったかと車に戻ってきたとき、夕暮れに合わせるように準備をしている人がいた。
「どうでした。え?もうやめるんですか?これからがいいとこなのに!」
と、ニヤニヤしながら準備をする方がいた。え?これからがいいところなの?
「もうライズなんてぼこぼこだよ!」
 そんな話を聞いて黙っているほど人間ができていないので、誘われるように後をついて行った。
 そこには驚くような光景がまっていた。ゆったりとしたインレットの流れに流れるカゲロウを捕食するライズ。それを狙い撃ちする釣り人たち。昼間はいなかったのにどこからともなく現れて釣り場を埋めていく。彼らの手には間違いなく40アップの虹鱒が。目の前でポコポコ釣れている。あんなに釣れなかったはずなのにいったいどうしたのだろう。
 その日、あれだけのライズを前にして自分は釣れなかった。猛烈に悔しい気持ちと、フライフィッシングの可能性に驚きながら、毎週通うこととなる。

 あの日声を掛けてくれた樋口さんのことを今でも思い出す。人懐っこい話し声と心の底から釣りが好きと思える話しぶり。何にもわかっていない現地で知り合った自分と一緒に釣りをしてくれた。彼こそまさに自分をフライフィッシングにのめりこませた張本人である。その後彼も長い夏休みを終えて地元に帰った。ムキになって何年か毎週通いつめる日々がつづいた。気がつくと自分にも子供ができて自由に釣りにいけなくなったり、大雨でダムに辿りつけなくなったり。ときにインレット側の土砂崩れのせいか、インレット自体に水を流さなくなってしまったのが痛い。大きく減水した泥の湖岸を歩いて魚をさがしたり、いいサイズの魚にも出会えたこともあったけれど、気が付いたら足が向かなくなっていた。そんな山上湖で久々に釣りをする。


 先行者は二人。並ぶようにしてスペイで投げる。Atlantic Salmon のインターは520grだったかな。3x12ftのリーダーに黒のBHウーリーバガー8番。風がやんでタイミングが合うと綺麗にターンオーバーする。群れが定期的にまわっているのか、ときにパタパタと鱒がかかる。
 日が暮れるにつれて場所を移動。シングルハンドのときは後ろの木が気になって釣りにならなかったところ。今は普通に30mキャストできる。



 沖目で首を振って多少大きく感じさせた魚。これから走るかと思いきやなかなか走らない。近くによってきて白斑を確認して納得。アメマスだからだ。痩せた魚だけれど、これがかかるともう冬は近い。虹鱒は終わりということか。今年の釣りに対する寂しさと、これからのアメマスシーズンへの期待と。


 

2012年10月22日月曜日

Turbidity 13

水位は前回よりも20cm程度高い。
濁度は一時40を超えていたものの13まで下がっている。
あいにく週末は雨の予報だがこれからもっと濁度が下がると思い込んだらいかずにはいられなかった。

股のあたりの水漏れを前日に補修したクタクタのネオプレーンウェーダーを車に詰め込む。もうそろそろ買い替えの時期かもと物欲がもちあがるも、リールが欲しかったのでは?と自分を戒める。いや、結局買ってしまうのだから戒めてなんかいない。本当に釣りは物欲との闘いである。あぁ、モンベルの5mmネオプレンウェーダーなんかは品質の割に安くてよさそうだ。リバレイのスパンチュラは高いけれど信頼度が高いことだろう。どちらにしようか。

あまり思わしくない天気の中、気持ちだけははやる朝。



濁りがきつい。現地で思わずうなってしまう。それでもなんとかフライは見えるはずと釣りを始める。一つ目のポイントでかすりもしなかった。二つ目のポイントでもかすりもしなかった。三つ目のポイントで遡上してきた鮭を蹴散らしながら歩いたけれどノーリアクションだった。


誰もいない。

当然だ。雷警報がでているぐらいだし。
途中昼寝をはさみながら昼過ぎに四つ目のポイントへ。いつもなら必ず人がいるところここでも誰もいない。
遠くで怪しく唸る空。雲のスピードが速くなり、後方から黒い雲に追いかけられるように釣り下る。それでも赤黒金のフライに期待を込める。ゴミも相当流れているだろう流れの中、少しでもシルエットがはっきりしたフライがいいだろうと結んだ。泳ぎは上々。条件は最低。こんなときは緩い流れを探れと誰かがいっていた。いつもの着き場にはいないみたい。ランの終わりに期待をかける。たまに雷が光るようになってきた。いよいよストップフィッシングか?


ランの終わりかけてククンときた。軽く首をふる。小さい。でも、よくこんなときにフライを見つけてくれたものだと嬉しく思う。銀色がみえる。でもどこか走りがウグイっぽい。口元がコイ科の魚っぽくないか?いや、イトウだ。30cmぐらいの幼魚だった。これは間違いなくネイティブだ。この川でニジマス、ウグイ、鮭ときてイトウまで釣れた。サイズこそ小さいけれど、天然の魚が釣れたことに嬉しさを感じてしまう。本流はなにが釣れるかわからない。だから面白い。

雷を嫌って車に戻った瞬間土砂降りになった。雷注意報を心配して電話をくれた家族のためにも日帰りすることにした。こんなに土砂降りで雷がガンガン光ってても、明日には濁度がさがるんじゃないかと思いこんでしまう。後ろ髪ひかれつつ帰路につくこととする。いくら厳しくてもどんな場所でも釣る気が失せなかった自分を確認できた。結果的にはまた濁度が40を超えたので戻って正解。

それでも濁度13は十分釣りになることを知った10月。

2012年10月14日日曜日

Skagit Cast and Rig


 ようやく最近本流で釣りになるようになったのは、スカジットラインのシステムに迷いがなくなったことからだろうか。 RIOのスカジットラインはストレートなパスタラインで、専用のテーパー付ティップをつけるらしいけれど、当初自分は適当なシューティングヘッドをカットしたものを重さを考えずにつないだりしてみた。案の定、アンカーは切れるしターンオーバーはしないし最悪の状況。そもそも、正しい道具立てで始めないと、身につくはずのキャストも身に付かない。もうめげそうになりました。自分なんかのつたない知識では役に立たないかもしれないけれど、これからスカジットラインを使ってダブルハンドで本流釣りをしてみたいという人にむけて情報を発信してみようかと思う。

 ご存じのとおり、スカジットキャストは北米のスカジットリバーを中心に発展したスペイキャストの一分家。重いシンクティップを使って、大きな重いフライを安全にキャストするための方法といえる。ロッドに負荷をかける原理自体はほぼ一緒だけれど、タッチアンドゴーといわれるようなジャンプロールキャストにみられるようなキャストよりも、水面にべたっとラインを一度置くサークルCキャストやペリーポークのようなキャストが中心となる。このあたりはスカジットマスター1に詳しい。英語はちんぷんかんぷんでも、エドワードがカッコいいというのだけはわかる。相当見ごたえがあるのでお勧めしたいところ。



 他のスペイキャストの道具立てと違うところは、重いティップをつけること、短いラインを使うこと、そのためにスカジットラインは太く重いことがあげられる。ラインの短さはそのままバックスペースを節約することができ、その重さは軽々とティップやフライを抜くのに役に立つ。というのが一般の雑誌やWEBにでていること。
 
 ところが、スカジットラインについては何が正しいのか誰が教えてくれるのだろう?いや、どれでも投げれれば正しいのだろうけれど。実際に何を使えばいいのかにたどり着くまで情報の不足を非常に感じた。

 とりあえず、エアフロのスカジットコンパクトを使う、という前提で、実際にデザインしたラインデザイナーのLarimerさんのサイトより引用してみる。

Deschutes River Spey Fishing Equipment
Rods: 11’9 to 13’6' for a #6 to #8 weight Spey rods.
Reels: Large Arbor with 150 yards of 30lb. backing.
Running Line: 30lb. Airflo RidgeLine, Miracle Braid or Mono
Floating Lines: Airflo Rage Compact w/intermediate Poly Leader
Sink-tip Line: Airflo Skagit Compact or Airflo Skagit Switch
Sink-tips: 12' Airflo Type 3, T-10, and T-13 sink-tips .
Tippet: 10lb. & 12lb. Maxima Ultra Green

 解説されているのはデシューツでの道具立てのようだ。11’9-13’6fで6-8番手の竿。これはちょうど北海道でも使いやすいだろう。
 スカジットラインはランニングラインにつないで使う。モノフィラでもエアフロのリッジラインでもOK、個人的にはサワダのフラットビームスーパーの50lbをお勧めしたいところ。安いしね。フローティングラインはレイジコンパクトを使うとなっているが無視。シンクティップラインの欄に、エアフロのスカジットコンパクトとある。まずはこちらを揃える。
 肝となるのは、シンクティップ。タイプ3、T-10(タイプ6相当)、T-13(タイプ8相当)を12フィートとある。まずは3種類そろえようということ。フローティングとこれだけあれば実際の本流釣りで十分と思う。T-10は比重ではなく1fあたりのgr(グレイン:重さの単位)を表わすので、12fだと120grぐらい。T-13だと156grぐらい。つまりスカジットラインのティップには100~150grぐらいのティップをつなぐということ。このあたりを理解するのに手間取った。世の中には、スカンジ用なのか、シンキングリーダーというのもあるけれど、重さの表示がないし、じっさいにはかなり軽い。スカジットラインにつなぐと違和感を非常に感じます。スカンジ用ラインだとぴったりくるのだけれどね。ちなみにタイプ3で12fのティップは市販されていないかな。こういうことがスカジットラインの解説にかかれていることがあまりなかったので、相当迷ったところ。
 最後にティペット。ティップの先にはリーダーをつけず、10lbから12lbのティップ直結ということね。フロロカーボンだと2.5号から3号に相当。これも北海道にぴったり。

 以上をふまえてここまでのまとめとして。実際に自分が使っている仕掛けはこんな感じ。
①フライ
 重くてでかいフライをキャストすることを前提にしている。そもそもウィンターランと言われる冬にめがけて遡上する魚を狙っているので、フライの大きさをアピール力のひとつとしている。ただし小さいフライが駄目かというとそういうわけでもないし、ドロッパーでも全然いける。ドロッパー、釣れますよ。根掛かりすると苦労して巻いたフライが一瞬で2個同時になくなります。

②リグ(仕掛け)
 フライからシンキングティップまでは自分はティペットのみ。ティップの先に4号のフロロを5~7ftぐらい、その先に2.5号のフロロを5ftぐらい。全長10ftぐらいにする。根掛かりするとだいたい2.5号のティペット部分でちぎれる。あまり長いともともと悪いターンオーバーがより悪くなる。長いテーパードリーダーを使ってもターンオーバーがよくなるということはなかった。なのでティペットのみ。

③シンキングティップ
 スカジットライン本体が450~550grぐらいであれば、100gr前後で10ftを目安にしたティップシステムを推奨したい。軽すぎるとアンカーが効かなくなるし、長くなると抜けなくなる。
これをフローティング、インターミディエイト(タイプI)、タイプ3、タイプ6、タイプ8ぐらいで揃える。
意外とティップ単体では都合のいいのが販売されていないが、フローティングとインターミディエイトは13ft110grぐらい、タイプ3は3Mで10ft100grのが販売されている。ちょっと高いのだけれど、代替するものがないのでしょうがない。
 ただし、タイプ6については、3Mでバルクパックで売られているT-10 がお勧め。これを10ftにカットしてもらって両端ループ処理して使用する。ちなみにT-10というのは1ft10grという意味で、単に重さを表わしていて比重を意味していない。しかしながら3MのT-10はタイプ6相当の比重(6-7ips)・シンクレートとなる。同様にT-14だと10ftで140grで、タイプ8相当(8-9ips)になる。

エクスプレスシューティングヘッドライン バルクスプール

 いつも使うのはタイプ3のティップかT-10の3mティップ。虫が多いときにはインターミディエイト。時に激流に放り込みたいや深い大場所ではT-14もありだと思うけれど、フローティングとあわせて使用頻度は少ない。インターミディエイト・タイプ3・タイプ6でどうにかなるだろう。

④スカジットライン本体
 これについてはエアフロが鉄板。キャストのしやすさや耐久性からも間違いなし。フローティングとインターミディエイトがあるけれど、インターミディエイトは表層流のすぐ下に潜り込んでよく流れをつかんでくれる。結果より長い時間漂わせることができるけれど、メンディングでライン位置を修正することやスイングスピードを調整することは若干難しくなる。最初はフローティングから、できればインターもでしょうか。自分はインターの出番が最近多いです。スカジットコンパクトはみんなが薦めるいいラインです。ちなみにLarimerさんによると、いつも使うフローティングのスカジットラインの重さよりも50grぐらい軽いラインがいいよ、とのこと。納得。
 ちなみに最近発売されたRage Compactですが、スカジットラインとスカンジラインの丁度中間というところ。個人的な感想としては多少ターンオーバーのいいスカジットラインという感じで、しかも重いティップは使いづらくシンキングリーダー頼みになる。まあ、もしそうであれば普通にAFSとかのほうがいいラインだと思う。



 ライン本体を選ぶにあたって多分迷うとしたら、このラインのgr表示でしょう。いったい何grを選ぶのが正しいのかと。昔は番手しかなかったので楽だったよなあ。
 TFOのDEER CREEKシリーズだと、13ft7番で450gr-700gr表示。めちゃくちゃ範囲が広いので当惑する。これの意味、下のほうがスカンジ系のラインでの表示、上の700grというのがティップまで含めたスカジットラインでの表示となっている。自分の感覚だと、460grのスカンジ系ラインで十分負荷がかかるし、540gr+150grぐらいのスカジットラインだと相当重いけれどキャストに支障はない。スカジットラインを選ぶとしたら、この支障がない範囲で本体のラインの重さをセレクトする。今回はティップを100grとしているから、最高でも600gr以下、ラインの負荷を感じづらい人は540grぐらい、平均的には510grぐらい、もっと馴れた人だと480grでもいけるのだろうけれど、ティップが抜けづらくなったり風を考慮する必要から軽すぎてもいけない。
 ちなみにRIOでラインの推奨表がある。馴れた人向けのAタイプと、初心者向けのBタイプがあって、ディアクリークの7/8は推奨スカジットラインの重さがAで450grBで500grとなっている。

2012 Spey line recommendations

マイザーロッドのMKS14ft6/7がAで400grでBで450gr。どちらの竿も自分の感触だとBプラス50grぐらいあってもいいのかもしれないと感じる。最低でもBで選ぶのがいいんじゃないかと思う。

⑤ランニングライン
 自分は基本的に30ポンド程度のモノフィラを使用していたけれど、ザワダさんとこのフラットビームスーパー50lbが本流で本当に使いやすかった。沢田さんに直接聞いたのだけれど、重いシューティングヘッドを使うなら、まず間違いなく絡むので、可能な限り太いものにしたほうがいいとのこと。そんなに飛距離がかわらないからと、50ポンドを薦められました。ちなみに某KEN○○beのはよく巻き癖がとれて使いやすいとおもったのだけれど、使用するうちにしょっちゅう絡むようになってきた。やっぱり沢田さんの言うことは正しかったと日々感じる。
⑥竿
 スカジットラインを使用する場合、瞬間的な竿の反発力以上に、竿全体のたわむ力を水面を利用してひきだすことが肝要。そのためどちらかというとファーストアクションのオーバーヘッドロッドは向かない。KEN○○beの竿でもやれたのだから、できないことはない。それでもいつかぽっきり行くかもしれない。
 TFOについてはいいアクションでリーズナブルな竿だと思う。多少反応が鈍い部分があるかもしれないけれど、スカジットキャストには十分。ときにスカンジ系のキャストもできる。13ftぐらいだと取り回しが楽かな。11ftとかのスイッチロッドは、最初はいいと思っていたけれど、川に立ちこむと竿の短さに不便さを感じるし、オーバーヘッドでチョイ投げするようなショートレンジではあまり釣りをすることはないこと、結果自分的にはいつものロッドとして使うには物足りない。今はスイッチロッド用の短いラインも発売されているので、今後試してみるかも。ちなみに韓国製でスレッドやグリップのデザインはいいんだけれど、コルクのグレードは低く、フェルール部分の塗装は非常に弱い。テーピング用のビニールチューブで塗装がはげます。
 マイザーのMKSについては、同じデザイナーのはずなのにTFOとは全く別物だった。軽く振っただけでタイトループが上空に伸びていく。バッドを無理に曲げたり小細工すると上手くいかないのだけれど、竿のアクションにあわせて素直に投げると、スカジット、スカンジ両方のラインでいける。とくにスカジットを投げる時は快適。自分のは14ft6/7 。まだまだ振り倒していない。1本しかないのに海のサケマスに使うにはちょっともったいなくて。今のところロッドのパワーが足りないと感じたことはない。今後は13.6fの7/8が。ぜひカスタムで・・・。っと目がとろんとしてしまった。
 東京に出張の折、あちこちで竿をもたせてもらった。そんな中ビューラーの竿はTFOと同じ雰囲気を感じた。スカジットに十分なアクションで仕上げはビューラーの方が2ランクぐらいうえかな。また、エドワードにあこがれてルーミスのドレッジャーを持たせてもらったら、胴調子のぐでぐでの竿。これだとスカジットには最適と思う反面、スカンジ系のラインを使うにはストレス感じるかもと想像する。反発力がそこそこあるのが高い竿のあかしだろうか。4万円ぐらいなら考えるけれど、あのお値段ではちょっと手がでませんでした。CNDのエキスパートスペイもふってみたら、こちらは柔いだけでした。
 今もし誰かに竿を薦めるとしたらビューラーの個人輸入をお勧めしたいところ。プラチナムの13fぐらいで575ドル。多分送料入れて5万円以下。クラッシックで435ドルだからこれだと送料込4万円以下。普通に通販の感覚でぽちっと押してクレジットカードの番号と住所をいれるだけ。
 また、余裕がある方はMKSのカスタム。6/7ぐらいがやっぱりちょうどよい。カートシステムではないので直接メールを送らなければいけないけれど、中学校レベルの英語ができれば十分やりとりは可能だしマイザーさんはとてもいい人だった。

⑦リール
 やっぱりハーディーでしょ、というほどハーディーのリールをもっているわけではない。ただし、たっぷりと容量のあるリールでないとラインを収納できない。マーキスサーモン1以上は必要かな。バッキング150m、WF8・9番ぐらいの容量があると大丈夫。ああ、ディスクで滑り出しがよくて信頼できる新しいのがほしい・・・・。



 
 以上、自分のいつもの道具立てを中心にまとめてみた。
 もしおかしな記述や、わからないところがありましたらご指摘ください。つたない記述ではあるけれども。一人でも多くダブルハンドでの本流釣りが楽しめますように。

2012年10月11日木曜日

For the weekend 2

 秋からおおきなフライで釣ることを目標として、イントルーダーがどうしたとか、ダーティーホーがどうしたとかいろいろとやってきてみた。

 多分、そろそろイントルーダーに秋ニジマスがすれてきているかもしれない、と考えた。
 早速2000円を手にマテリアルを仕入れに行ってきた。ベースはもちろん赤黒金で。

こんなのはどうでしょう。


うーん、どちらを使うか迷う。


あまりにも派手で気がひける筋子フライというのもあるのですけれどね。
週末体力が残っていたらまた行こうかと思います。

2012年10月8日月曜日

Autumn Sky

 ひと雨くるごとに寒さが増す秋。
 川辺のイタドリも枯れた棒となり、下草を漕ぐのも幾分楽になった。




 晴れ間に見える空は高い。時に雨が降る。気温は最高気温が16.6°で最低が3.7°までさがった。どおりで車中泊の寝袋が冷えるわけだ。
 水温は最低13.2度。気圧の谷の通過とはいうものの、散発的な雨は川の水を増やすこともなく濁らせることもない。水温・水量・気温・曇り空時々雨。ニジマス釣りには抜群の条件といってもいいのではないかと期待を高める。こういうときは昼寝も惜しい。



 これでもかと釣り場を渡り歩く。今シーズンでいろいろとポイントを開拓できた。おかげで道中どこのポイントに入ろうか迷う。そしてどうしても悔しい思いをしたポイントを中心に選んでしまう。

 土曜日は一日かけてノーリアクション。ラインを回収しているときにチビ虹に食いつかれたくらい。


 エッグサッキングLOOP LEECHはチビ達になかなか好評だったようだ。


 日曜日には夜にご一緒したかたと釣り場で出会う。そしてこれぞまさしくイントルーダーというフライを見せていただいた。泳ぎがたまらないのと、配色が絶妙。こういった作りでこのマテリアルにしてみたいといったことはすべて盛り込まれている。聞けば前日にいいのを掛けたとのこと。やっぱり上手な方はしっかりと反応があるものだ。うらやましい限り。
 移動した先でもまた夜ご一緒した方と出会う。丁度ポイントから上がったところ。ナイスなサイズの魚との出会いがあったようで、写真を見せていただく。これまた太く元気そうなニジマス。楽しくお話させていただいて、別れを告げてからポイントに入らせてもらった。

  実はどちらのポイントでも一度ずつリールが鳴った。一匹は軽く首を振られてフックアウト。二匹目はフッキングする前に反応が消えた。今シーズン初めてご一緒させていただいた方や、初めてお知り合いになれた方達と過ごす時間はとてもたのしかった。しかし肝心の釣りは極めて不調だった。ここならいけると気持ちを奮い立たせるも、車に戻るときに沈む気持ち。期待が大きい分、へこみも大きい。最初から期待する自分も悪いのだろうけれどもね。期待しないと釣れても楽しくないから。

 何度も流しながら、これだけ釣れないから反応があったときに無邪気に喜べる。
 
 今年はいったい幾度藪こぎしただろうか。ただの土手なのに遭難するんじゃないかと思うことが何度もあった。ときに牛の糞尿の臭いのするドブに飛び降りて、泥の壁に手をかけてよじ上る。あがった先で実は取り付け道があったことを見つけて愕然とする。けもの道を人の歩いた後だと勘違いして猛烈な藪に阻まれる。そんなことばかりをして懲りたのか、いや、今回も同じことをやってしまった。基本一人なので気楽だけれど、情報が少ないので苦労も多い。その分いい流れを見つけた時は格別。そこでいいのが釣れるともっと最高。そんな経験をこの川は何度も味あわせてくれた。
 本当はここの藪を抜けていくと岩盤のポイントがあって、たまに魚が集中しているポイントがあるのは知っている。ただ、ポイント間の距離が長いこと、ひたすら岩盤をひやひやしながら釣り下ること、最後にヘビーな藪こぎをしなきゃいけないので、人が多くてどうしようもないとき以外はいかなくなってしまった。そこを車から横目で見ながら通り過ぎる時、場所を覚えるにつれて楽な方向に流れてしまっている自分に気付く。ああ、これだもの調子が悪いのも当たり前。
 ポイントを変えながら、川に立って水に抗う。この流れをなんとかうまく流してやりたい。もうちょっとだけ奥に。距離をだしながらもしっかりとターンオーバーさせて。根掛かりせず、かつ底をとれるように。ひらひらとフライが魅力的に泳ぐように。
 

 多分、ここ魚がいつも居つくよ、という場所を指定されても、ロールキャストしかできず、川に立ち込めもせず、釣り下って流れを攻略するようなことがなければ、さらには面白くないフライで釣れと言われても自分は満足できない。どうしても魚を掛けたい一心で、一瞬頭にうかんだ場所があったけれどあそこで釣れても面白くないと却下した。

 場所の逡巡、フライに迷い、流れに怯えて杭となる。よれた流れの深みに魚がいると信じて何度もキャストする。そうして釣れた1匹は、サイズなんかじゃない。


 人と出会えて魚と出会えた。いい週末を過ごすことができたと思う。

2012年10月2日火曜日

For the weekend

 週末は本流の予定。


 この時期話題となるエッグサッキングシリーズ。
 自分もちょっとだけアレンジしたのを作ってみた。


 元ネタはLoop Leech。





 ・・・・・アレンジどころかモロデスネ。


 もうちょっとエグい色のを組み合わせを探してみます。
 

2012年9月30日日曜日

River Salmon in Hamamasu

 浜益川へ行ってきた。今季事前調査除いて2回目。

 先に結果から。メスオス各1匹、バラシ多数。金曜日から調子は上向いているみたいで、参加者の数を調査数が上回っている。多少なりとも楽勝ムードを感じつつ釣り場へと向かった。心配なのは天気だけだった。



 今回も少しだけチャレンジ。まずは8番のスイッチロッドの使い道。もし鮭がかかったらどうなるのか。そしてエアフロのレイジコンパクトは使えるラインなのかどうか。最後に新作フライとスレた鮭対策。

 風が強い中、短い竿で、軽めに感じるライン設定はちょっと厳しかった。TFOの8番11fは、400gr-600gr設定。レイジコンパクトは510gr。ちょうどいいぐらいかと思ったら、風が強いとなかなかラインの重みを感じづらかったこと、逆に風がやんだらちょうどよかった。リーダー直結だったせいか、若干アンカーを感じづらかった。ただ、どうしようもなくてオーバーヘッドでキャストするときはちょうどよい重さで、向かい風でバシッとターンオーバーさせれるのはよかったし、これがスイッチロッドでの強みの一つかもしれない。あとはヒットしたとき。ファイトはこの上なく楽しい。8番で鮭は十分いなせると感じたし、短い分ファイトしてても腕がだるくなることがなかった。ただし心残りが一つ。多分口にかかっているのだろう、水面をバシャバシャ2・3度やって、首をふり、ゆっくりとこちらにきたかとおもった瞬間、ものすごい勢いで反転した魚。こちらに向かってくるときにランニングラインをたぐったがために、反転しての猛ダッシュに追随できなかった。要は絡まったということ。思いっきり2.5号のフロロが切られた。しばしの茫然。こういった暴力的なファイトをする魚はほかに3度ぐらいあった。そしてどれも魚にいいようにやられてばれてしまった。鮭には十分だけれども、中にいるそういった魚をいなすほどには竿に力がないということだろうか。そうやってすぐに道具のせいにしてしまう。
 
 エアフロのレイジコンパクトについて。エアフロってメーカーは本当にいいラインを作る一方で、使い方とか、うんちくが足りないといつも思っていた。例えば、スカジットコンパクトの先にはどんなティップをつければいいのだろうか、スカジットコンパクトインターは同じ竿であればフローティングと同じ重さでよいのか、どのようなシチュエーションでラインを選択すればよいのかなど。メーカーサイトや通販のサイトを見ても実は答えらしきものはほとんどない。
 アメリカでのエアフロを仕切っているのはTim Rajeffで、彼が現地で改造ラインの噂を聞き、製作者の助けを借りたというのがスカジットコンパクト製作のきっかけという話が Larimer Outfitters というサイトにでている。その改造ラインの製作者であったLarimerさんはオレゴン在住のスチールヘッドガイドであり、エアフロのラインデザイナーとしてスカジットコンパクト、スカジットコンパクトインター、レイジコンパクト等の製作にかかわっている。自分たちがいつもの釣りに使うラインの製作者ということね。
 やっぱりというか、ラインの使用状況が事細かにでている。レイジコンパクトは、スカンジとスカジットのハイブリッドであり、風を考慮して力強さを優先させたこと。サマーランスチールヘッドでデシューツのような風の強いエリアでフローティングラインを使いたいときのために製作された。スカジットラインを使っていてティップにフローティングティップをつなぎたくなるようなとき。スカジットラインでフローティングティップはさまざまな問題も生じるのでこのラインを使えと。
 そして10フィートのシンキングポリリーダーをつかうことを想定。たとえスケーターカディスで釣りをするときでもインターミディエイトがいいよとのこと。確かに通常のリーダーだとアンカーが切れやすい。そしてスイッチロッドのフローティングラインとしても最高と書いてある。

 実際の使用感としては嘘はない。確かにスイッチロッド用のラインとしては使える。ただ、13ft-14ftの竿でフローティングラインをメインで使うなら、多少風が強くてもAFS使っちゃうかな。やっぱりターンオーバー重視ということで。他にもでているラインのうんちくについては後日紹介予定。


 そしてスレ鮭対策。6番で動きの少ないオレンジフライ。2回ほどバラシがあったので○としよう。しかし、後半のすれすれ鮭には有効ではなかった。逆に、みんな釣れないで苦しんでいるとき、小さなフライを使いたくなるとき、イントルーダーが一番反応が良かった気がする。ただし、川の鮭は場所が命なので、群れがちょうどよく回ってきて、そこに無事キャストできたからかもしれないけれども。それでも今日一番は赤いイントルーダーだったということにしたい。ちなみに自分のフライは上記のLarimerさんのリバースマラブーというフライ。Larimerさんのフライは本当に刺激的で、skagit master3でしっかり影響をうけてしまった。こちらで販売されているLoop Leechはその改良版がDVDでもタイイング時の背景で並んでいる。

いろいろと考えては試行錯誤する中、何度か思いっきりばらして悔しい想いをする。鮭釣りに対する戦術的な部分は特殊で、目が血走った人が多い中敬遠する人もいるだろうけれど、ファイト自体は最高。今日の魚はスピードも併せ持っていた。またかかるだろうという甘い読みがファイトを適当にさせるからなのだろうか、いい魚ほどバレた。そして本当に自分のファイト技術が未熟ということを痛感する。もしこれがトロフィーサイズの虹鱒だったら。もしそこが激流の流芯ど真ん中だったら。今の自分だとなすすべもないだろう。そんなことを想像しながら、ただばらしただけでなく、自分にも悔しかった、かつ道具のせいにして新しい高性能ディスクリールがほしくなった一日。

2012年9月29日土曜日

Josh's AntiRevolution Spey Swivel 2

 台風が近づいている不穏な週末。あすの浜益川に備えて準備中。
さて、前回の投稿、言葉だけでは分かりづらかったと思うので、写真をとってみた。


 ①ブレイデッドライン ②樽型スイベル ③2mmの熱収縮チューブ


 ブレイデッドラインをスイベルの穴に通してボビンスレッダーで中に引き込む。

*注:この引き込み部分が強度に大きく影響を与えるとのご指摘がありました。可能な限り長く引き込むことが重要かと思います。


こんな感じね。



 もう一方も引き込んでループを作る。引き込み位置を微妙に重複させるように調整すると、仕上げ後に引き込み部分が弱くなることがない。




 引き込むときにはほぐれた部分を利用すると少ない力で引き込める。


 両方作る。その後瞬間接着剤を塗り塗り。


 接着剤が乾いた後、熱収縮チューブをかぶせる。これはアメリカバージョンにはない工夫。スイベルの金属部分の露出を可能な限り少なくすること、引き込み部分の摩耗を抑える役目がある。

 熱処理後。曲げた時に引き込み部分で急に折れることがない。そして結構固く仕上がっている。



完成。

 引っ張ってみた感じでは多分一番弱くなるのはスイベル部分。耐加重が記入されてあるので、各自のバッキングラインやリーダー・ティペットの強さよりも強くしておけばいいと思う。あまりサイズが大きすぎるとそれはそれでガイドに引っ掛かりやすい。春から試しているけれど、自分ぐらいの釣りの頻度で使用してみて川にラインを放流したことは一度もない。
 使用後はブレイデッドループや熱収縮チューブに摩耗がみられる時がある。消耗品であり、永久交換不要な品では決してないので、各自のチェックと自己責任の下でご使用ください。もし他にもここを改良すると具合がいい、とかありましたらぜひお教えください。

 ちなみに自分はモノフィラのランニングラインポンドを使用していますが、湖などでペリーポークを繰り返しても回転がもとでできる縒れはなくなりました。70を超える鮭とのファイトでも、カラフトの50m以上の疾走でもいまのところ不具合はでていません。課題は使用に伴う経時変化かな。
 

2012年9月25日火曜日

Josh's AntiRevolution Spey Swivel

ちょっとみつけたお役立ちのアイテム。
英語力が丸わかりでとっても恥ずかしいのを承知で和訳してみた。

Josh's AntiRevolution Spey Swivel

"Offering a new level of inner peace for all Spey fishers." Some days of casting with a Spey outfit are easier than others. Days when you get a lot of tangles in your shooting line are never easy. Casts which produce balls of knitting jammed up against your first stripping guide impair your concentration and pretty quick other faucets of your casts suffer as well.
Most Spey casts involve circular motions with the rod, which have a habit of twisting the line. Some types casts may put a full revolution of twist in your line each cast. As you work down stream through a piece of water, possibly fifty or more revolutions in your line may result. Pretty quick your shooting line is so twisted that executing a cast without tangles becomes nearly impossible.
There are several methods used for un-twisting a Spey line. Undoubtedly you have your method. Some while back, Josh Linn decided to eliminate the problem altogether. After a lot of trial and adaptation, Josh perfected a way of installing a small barrel swivel between the shooting head and the shooting line. This eliminates line twist and make tangles in a shooting line virtually a thing of the past.
My prediction is that the AntiRevolution Spey Swivel will be the most copied Spey innovation of the next 10-years, because if you don't have one in each Spey line, you will have tangles. No one wants more tangles. The AntiRevolution Spey Swivel is the best answer for reducing tangles caused by line twist.
You can make own. We have all of the proven parts, and will teach you how.
Each new Spey Shooting Head / Shooting Line Combo purchased during the next 30-days will include a Josh's AntiRevolution Swivel installed at no extra charge.
Josh's AntiRevolution Spey Swivels are all hand assembled. Each swivel is thoroughly inspected. Each loop system is made in our store and is tested to withstand 30-pounds of pull-pressure. No claim is made beyond that.
Fishing tackle succumbs to wear and tear and user errors. It is up to the user to inspect his/her tackle continually during each fishing cycle. Every one of our guides and fishing employees has tested this swivel system extensively under actual steelhead fishing conditions, and their feed-back and input has been very helpful and greatly appreciated. It is easy when you live in Oregon.
You just go to your community rivers and test stuff on fresh steelhead. Simple as that!

【ジョシュさんの回転防御スペイスイベル】

「すべてのスペイフィッシャーのこころの安らぎに新たなる地平を申し出ます。」

 スペイの道具でキャストすることは以前よりもやさしくなってきている。あなたがシューティングラインに多くの結びコブを作ってしまう日は決して簡単なんかじゃないけれども。ストリッピングガイドにまとわりつく塊をつくりだすキャストは、あなたの集中力を損ない、あなた自身のキャスト全般についても同様に苦しませることになる。

 多くのスペイキャストはロッドでの円運動を含んでいて、それはラインをよじる習性がある。ある種のキャストは、あなたのラインをキャストごとに目いっぱい回転させるかもしれない。ある流れをひと流しするとき、ひょっとすると50以上もの回転があなたのラインに生じているかもしれない。かなり素早く動くあなたのシューティングラインは、非常によじられるため、もつれなしのキャストを行うことはほとんど不可能になっている。
 スペイラインをよじれないように使用する方法はいくつかある。あなたが自分自身の方法をもっていることは間違いないであろう。過去において、ジョシュ リンはその問題を完全に駆逐することを決めた。多大な試行錯誤ののち、ジョシュは、小さな樽状のスイベルをシューティングヘッドとシューティングラインの間に設置する方法を完成させた。この方法は、ラインのよじれを駆逐し、シューティングラインのもつれを事実上過去の物にする。
 アンチレボリューションスペイスイベルは、これから先10年において最も真似されるであろうスペイでの技術革新となるだろうと私は予言する。なぜなら、もしあなたがスペイラインごとにこれを取り付けなかったら、あなたは絡んでしまうことになるだろうから。だれもこれ以上絡まることを望んではいない。アンチレボリューションスペイスイベルはラインのよじれによって生じる絡まりを除去する一番の答えなのである。
 あなたは自分で作ることができる。我々には実証された部品のすべてがあるし、あなたにどうやって作るかを教えて差し上げよう。以後30日間にスペイのシューティングヘッドとシューティングラインのセットを新しく購入した人には、無料でジョシュのアンチレボリューションスイベルを取り付けることを申し出ましょう。
 ジョシュのアンチレボリューションスペイスイベルはみな手作りです。それぞれのスイベルは徹底的に検査されている。ループシステムは我々の店でつくられ、30ポンドの引っ張り強度に耐えるようテストされている。それ以上のクレームはなさらないでください。
 釣り道具というものは、摩耗し、引き裂かれ、そして使用者の不注意で壊れてしまう。自分の道具を各々の釣り期間にあわせて継続的に検査することは、使用者の義務である。我々のガイドや従業員のそれぞれが、このスイベルシステムを実際のスチールヘッドフィッシングの条件下で熱心にテストしてきた。そしてかれらのフィードバックは知見はとても役に立ち、非常に感謝すべきものであった。あなたがオレゴンに住んでいるときには簡単なことである。
自分の地元の川へ行って、生きのいいスチールヘッドでこれを試してください。とっても単純だから!
 

 凄く適当な訳だけれども雰囲気は伝わるだろうか。誤訳がありましたらご指摘ください。
 初めてこの文章をを見た瞬間、あわててラインを買わなきゃとポチっとやるところでした。今はキャンペーン期間は終わっているけれどもね。アメリカ人らしい推薦文句が心を熱くさせます。
 熱くなった拍子に自分で自作してみたところ、なかなか具合がいい。折にふれてお知り合いになった方に自作したものを推奨しているのだけれど、「60サイズがかかってすっぽ抜けたらどうしてくれる」とか言われている今日この頃。今のところ根掛かりでラインを持って行かれたことはありませんし、先日の60のときにも大丈夫でしたし、鮭でもOKでした、と付け加えておきます。

 近日中に作成過程アップしてみます。だから分解しないで待っててくださいね。

2012年9月24日月曜日

Blue sky, Brown Olive back

 残暑が厳しかった今年の夏。ちょうど秋に切り替わる狭間だったのだろう。暑くもなく寒くもなく。


 浜益川に向かうか、最近あまりいい話を聞かない北の川へ向かうか、直前の夕方まで迷った。しばらく赤いフライしか巻いていないようでいて、夜な夜な北の川用のフライを巻きためていた。夏を過ぎたあたりから特にオレンジに攻撃的になるんだよと、自分を納得させながら。やっぱり本流で自分を試してみたくなってハンドルを北に切った。

 朝一のポイントではまだ新しいフライを信じ切れず、いつものビーズヘッドを結ぶ。これがまたよく当たるのだからやめられない。ちょこちょこと小さな虹鱒にいたずらされながら、小さいながらに1匹をかける。よし、これで十分だ。あとはデカイフライでいきましょう、と気持ちを切り替える。30cmに満たないサイズだけれども、流れの中でかかると一瞬ドキリとさせられる。これが50アップだったらいったいどうなるのだろう・・・。デカイフライにはデカイ魚が似合うはず。巻きためたイントルーダーやダーティーホーの出番だ。まだ薄暗い雰囲気の中フライをチェンジする。
 選択したフライはアピール力抜群。広い流れの中遠くからでも十分みつけてくれるはず。もしかしたらアピールしすぎて逃げてしまうかも、と一抹の不安をいだきながらお気に入りの流れ、そして新しいポイントを流してみる。途中の新規開拓のポイント、瀬がひらけるところの緩い流れを釣り下っていたら、もう少し、もう少しと気がつくと胸の位置までウェーディングしてしまっていた。ふと岸際にあがろうとするともっと深くえぐれている。あぶない。危うく入水自殺となってしまうところだった。銀色の遡上魚ッぽい尾びれが三角の魚を目の前で見てしまって興奮していたからかもしれない。


 次のポイントで友人が魚を掛けているところに出会って、ポイントを前にレクチャーいただく。

 「滑るので気をつけて」
 とはいわれたものの、流れが急になったところにひざ上まで立っただけで、生まれたての小鹿のような足どりになってしまった。そのままキャストし続けるというのだから、冷や汗の連続。それでももう一歩前へと行きたくなる流れ。ここだけ雰囲気が違う。自分に結果がでなかったのはたまたまだろうからまた次回試してみようかと思う。

 その後、ポイントを変えて60アップがでた。・・・・メスの鮭だったけれども。


 予想以上に酔っぱらってしまった夜。次の日、前日から決めていたポイントへ。フライはもちろんダーティーホーオレンジ。一投目から20cmちょっとの虹鱒がかかる。ちょうどこのフライを待ちかまえていたかのような出方はすこぶる気分がいい。スカジットインターにちょっと強めの流れだからとType6のティップを3m。ティペットは7ftぐらいの2.5号フロロで。ときにストラクチャーが多くフライを何個かロストした。岸際を釣り下っていくと、無数のウグイの稚魚がいる。この稚魚を狙って大きな虹鱒は身をひそめていないだろうか、と期待を高める。 
 岸際が反転流になったところでフライを沈めすぎてロストしてしまう。ちょっと下に下って反転流と本筋が溶け込むあたり。オレンジ黒、この日一番期待のフライをキャストした。



 ちょっとミスキャストだったかな、とフライを回収。無心でランニングラインをたぐったとき、根がかりした、のかな、って首振ってるよ!ついに念願のグッドサイズがかかった。しかも1投目。ランニングラインを処理しようとリールに手をかけるまでもなく、すぐに魚にラインをもっていかれてしまった。そのままリールファイトに持ち込む。
 魚の姿は見えない。リトリーブ中だったのでフッキングが心配だ。首を振るたびに気持ちが高ぶる。魚は動く。しかし、こちらの意思ではなく、魚の意思で。つっぱしるというよりも、ズンズンともっていく感じ。正直、もしかしたら鮭かもしれないというのが感想。たまに水面をバシャバシャと割るが、銀ピカではない。でももしかしたら茶色っぽくない?もしこれが虹鱒なら完全なトロフィーサイズ。


 茶色く太い体は最初イトウかと思った。ファイトがあまりにも鈍重だったので。どうにかネットイン出来た時には虹鱒だと確信。体中が喜びで震えた。


 オスの60。メジャーは持ち合わせていなかったけれど、いつかはこの手に60cmの虹鱒を掬いあげることを夢見て作ったネットのサイズが60cm。ネットのサイズと魚のサイズがジャストフィットした。


 太い体、余力を残した大きな目、しゃくれたアゴ。そのすべてに憧れていた。まさか自分にこんなのが釣れるとは思いもしなかった。ちょうどしゃくれた下あごの先端に6号の管付きチヌバリが刺さっていた。この魚体だったからフッキングとなったのだろう。針をはずして流れにたたせただけで悠然と戻って行った。多分余力を相当残して自分の写真撮影に付き合ってくれたのだと思う。


 しかしまあ、よくもこんなフライでつれたものだと感心してしまう。今回の釣行によって、大きなフライで大きな魚を釣るという目標は達成してしまった。ではもう満足したのかと自問する。いや、もう一匹釣ってみたいんだ、と心の底から願ってしまった日曜日。

2012年9月17日月曜日

The Intruder season

 大きな魚を大きなフライで釣り上げることを目下の課題としている中。
 今年2回目の浜益川サケ釣獲調査に行ってきた。

 昨年あたりからセパレートフックの真っ赤なゾンカーを使っている。別にこれでなくてもいいのだけれど、なんとなく大きなフライのほうがいいかなと。全長15cm近くにもなるけれど、大きな鮭用スプーンにタコベイトの組み合わせよりはよっぽど小さいし、ある程度のアピール力がないと遡上魚のやる気を引き出せないのではとの思いから。最初は半信半疑だったけれど、群れが薄い中結果をだせたので今では自分の中の定番フライとなってしまった。今年は春先からJerry FrenchのDirty Hohの容姿に痺れてみなこぞって巻いているのではないでしょうか。こういうので釣れたら、さぞかしくるでしょうね。

 振り返ると、過去同じようなムーブメントにIntruderがあった。
 当初はセパレートフックというのに惹かれたけれど、どうやらマラブーやオーストリッチをタコベイト状に巻いたフライの総称らしい。ダビングボールなどのコブを利用して透過光を模した姿にするようだ。フックやフロントのマテリアルの多さから頭が浮き上がりそうなところをコーンヘッドなどを利用してバランスをとる。最初は8番フックぐらいのサイズに巻きたいとあれこれマテリアルを試してみたけれど、結局はマラブーやオーストリッチの動きに勝てないこと、そもそもが大きなサイズでアピール力を高めるためのフライということで、全長は軽く10cmを超えるのが無理がない。そして大きなサイズを前提に巻いてみると、驚くほど動きの良いフライができた。ただ、こんなん、いつ使うのでしょう?ウィンターランのフライということで鮭稚魚にボイルする遡上アメマスに使ってみたらピクリともしませんでした。50cmを目安にトロフィーとする日本のフィールドではでかすぎる気がする。思えばIntruderでバカ釣れなんて話はあまり聞いたことはない。かっこよさから巻いて、現場でティペットの先に結ぶことを躊躇してボックスの肥やしにしている人は結構いるんじゃないかというか、自分がその一人。
 ただし、対象魚が60cm・70cmとなると話は別。そこに遡上魚、秋というキーワードが加わると、実は鮭に有効なんじゃないだろうかと1年ぐらい思い続けてきた。



 それまでは鮭釣りというと、大きなフックに巻いた真っ赤なゾンカーか、普通のマラブーといったところ。なかなかサイズの大きいのが巻きづらい。そんな中、セパレートフックはテールのゾンカーの絡みを少なくしてくれるので、重宝している。これはこれで一つの正解。真っ先に結ぶフライの一つ。願いどおり1匹釣れて、少しか気持ちにゆとりがでると、新パターンを試したいところ。そして去年からイントルーダーを使ってみている。
 浜益川の流れは場所にもよるけれどほとんどない。川の深さも腰ぐらいまであればいいほう。重いフライを使うとすぐ根掛かりするので漂わせるのには無理がある。かといってノーシンカーではフライ自体が水にうまくなじまない。実際に釣り場で使ってみて改良を加えるには3日間では短すぎた。



 今年。もうトンボが飛び交う季節になった。サイズも大きく、真っ赤なマラブー。スリムに巻けるプラスチックチューブも用意した。フックのセット方法も研究した。群れが薄く厳しい中1匹セパレートフックゾンカーで釣り上げた後、ようやく出番だとばかりにIntruderにチェンジする。タコベイト状にふわふわと泳ぎ、フラッシャブーがきらめく容姿はまず自分が釣りあげられてしまう。これならいける。
 専用のマテリアルや器具がフライショップにあるとは限らない。東急ハンズで1.8mmの塩ビパイプを購入。駐車場代のほうが高いぐらいの価格。その後Fランドの自作仕掛けコーナーに、1.5mmのがあった。これだとコーンヘッドを直接さすことができる細さで駐車場代もかからない。
 チェーンボールアイはホームセンターで購入した一番小さいものを選ぶ。プラスチックチューブが浮かないように、かつ、沈みすぎないようにね。
フックは管付チヌバリ6号。Loop to Loopで針にむすんだら、ティペットのコブがちょうどチューブの端にひっかかって固定される感じ。そのコブの固定のために短めのシリコンチューブを使用。これでフックもゆらゆらと揺れつつチューブボディーから離れることもない。
 オレンジのシェラッペンやら、ギニアフォールなんて、なかなか手がでないけれど、巻き進めるうちに赤のマラブーとしっくりなじんでくる。堂々手のひらサイズのIntruderが完成した。

 現実は厳しい。投げても投げてもノーリアクション。黒い群れにむかっていくら投げても無反応。漂わせても引っ張ってもだめ。そんな中、なるべくふわふわとした容姿を保つようイメージしながらアクションを加える。すると一度だけ反応があった。ん!首を振られてすぐにばれた。反応があって気持ちが高ぶる中もう一投。同様のアクションを加えると、すぐにきた。


 メスの71cm。ようやく。大きなフライで大きな魚を釣ることができた。岸辺で休んでいたスペイマンの方から、まだ口使う魚いるんですね、と驚かれる。厳しい中、遡上魚にアピールできたことを非常に嬉しく思う。




次回は塩漬けサンマカラーでも試してみようかな。