2021年12月28日火曜日

竿づくり

 この2-3年、竿づくりに浸かっている。

なんてことはない。グリップにコルクシートを仕立てて、リールシートと合わせる。あとはガイドをつけるだけ。

なのになぜこんなに心惹かれるのか。

まずはリールシートづくりから。もちろんウッドインサートを基本と思っていたら、まあバリエーションの多いこと。趣味の道具のこだわりポイントの一つになっている。これは目をつむる訳にはいかない。

このあたりから海外のビルダー達の情報が凄い。

例えばスタビライズドウッド。

朽ちた木材に樹脂含浸させて強度補強した木。家内からはヘンテコの木と呼ばれている。これが水が近いシーンで使うことの多い釣具にジャストフィットする。

以前作ったランディングネットは、散々補強したにも関わらず、使用するにつれて目に見えて劣化したし、最後は重ねた木材がバラバラに剥がれてしまった。水に浸しながら使うということは、相当な負荷となる。

スタビライズドウッドはポリエステル樹脂を浸透させて補強することから、釣具には理想的な材料といえる。

強度が均一ではない様々な瘤材に、さらに色づけもできるので、趣味の材料としては想像力が働く。ナイフの柄や、ペンブランクなどの需要が多いだろう。それをリールシートに持ち込むことは、考えてみただけでワクワクする。

前回は花梨の瘤材を木工旋盤で加工。エポキシ樹脂に浸しただけで終了。2シーズン使っても問題なかった。多分今後も大丈夫だろう。

でも、もっとこだわりたい。もっとヘンテコな木を仕立ててみたい。



そんなこだわりを元に今年のフライロッドづくりがスタートした。


2021年10月8日金曜日

釣れたフライとこれから釣るフライ

 先週は釣りたいフライで釣れた。

いつも竿先に結んでも結果を残せなかったオリジナルフライ。泳ぎもひかり具合もいい感じなんだけど、何故か虹鱒には好かれなかった。

そんなフライではじめて釣れたとき、何が良かったのかと妄想が膨らむ。グリズリーが良かったのか、黒オレンジの組み合わせ、またはコーンヘッドの重み。きっと気に入ってもらえるようにと工夫を凝らす。


オリジナルというには恥ずかしいかも。

また今週末に試してみる。
これが自分のフライタイイングの楽しみ。

2021年10月6日水曜日

流れは変わる

 ある時、テレビで大きなマスをかけていたポイントをさぐりあてた。

2日かけてようやく一匹の番組だったけど、そのマスの素晴らしさには目をみはった。早速グーグルマップからあたりをつけて、たまたま入ってみたら的中。雪が積もる前に二回程通ったかな?まあ、当然釣れなかった。春先に一回行ってみたけれど、先行の人が多く、やはりマスにはであえなかったことを思い出す。



午前中は二ヶ所目のポイントをしつこく流してようやく一匹。昼ちょうどぐらいなので焦ることはないはずが、雨がぱらついたので、濁ってはと釣り下るのに気が急く。川とのリズムがずれているのを感じる。焦りすぎたのか、なかなか魚は出なかった。雨をいやがりながらも、あきらめながら、二回目に流してフライをかえたあとにようやくぐんときた。最近、自分が急に釣りが上手くなったのでは?と胸をはりたくなる。さっきまで鬱々としてたはずなのに、自信を取り戻してニヤニヤしてしまうのが無性に嫌味に感じて照れてしまう。

午後にあのテレビのポイントへ行ってみた。

入って場所を間違ったかと目を疑う。驚くほど流れが変わっていた。浅い?分流が変化している。もう全く別の流れになっていた。
せっかく見つけたポイントが潰れてしまっている。この喪失感はなんだろう。いつかあの釣り人のように大きなマスを手にすると心にきめていたからか?
浅い早い流れに落胆する気持ちをおさえながら、それでも深みを探して釣り下ってみた。


釣り下らないとわからなかった。夕暮れ前の青空の下、まるで行ったことのないカナダの川のような風景が広がっていた。
こんなところがあるんだ。しばらく見とれてしまった。
川の深みとよれ具合も十分。この風景に息をのむ。
そして次こそはと期待して竿をふる。

やはり釣れなかった。
僅かな自信も消えてしまった。
でも、何とも言えない秋の釣りを終えた充足感に包まれた。
また来よう。川の流れは変わっても、また新しい流れができていたから。


2021年10月4日月曜日

寿司とステーキを一緒に食べたような1日

 久しぶりに投稿を再開してみます。

流れの頭、分流の向こう側を狙ってメンディング。何度も繰り返す。でもでない。分流が合流するところを同じ流し方で。フライはトラウトイントルーダー。重い流れで少しでも中に入り込むように。

うつにならないようにするには、なんて記事だったか、自律神経を整えるものだったか。気を反らして空を眺める。何も期待していなかった。突然ドンと根掛かりして、フライリールがギュオンと逆回転して止まった。ラインが張ったまま根掛かりしたか?と混乱するドウンと竿がなる。だんだんとうごきはじめた。鮭?

ジリジリとうごきながら、時々ギャンとなる。走らせない。かつ糸を切らせないテンションを保つ。じわじわと寄ってくる。顔を上げた。反転したときに黒点がみえる。虹鱒だ。またもぐる。厚い流れを遮るように魚を寄せる。しっかりフッキングしていることを確認できている。

魚の下手にまわることができて、下流から二度目にようやくネットイン。やった。トロフィーだ。


大きい虹鱒はペアでいると言われている。一匹小さいのを挟んで下流をながしてみる。全然期待していないところで突然ドゴンとまたネガかった。瞬間にリールがうなりはじめた。ギュギュギュギャンギャーンと獣が唸るようにリールがなった。ヤバい。またトロフィーだ。突然の出来事にパニックになる。また流れで止まった。距離を詰めているとまたはしる。ジャンプをしたら竿先と違う方向で跳ねた。テンションは保ったまま。また跳ねるが竿を寝かせているので大きくは跳ねない。ゆっくりとステイするマスをじわっと巻き取る。刺激を与えない。ヘッドもリールに巻き取った。もう大丈夫か?少しずつ下手にまわれるように誘導しながら。

突然ギャーンとリールがなってテンションが消えた。


多分LLのトロフィーサイズ。ティップまで竿先に入っていたのに。

気が動転して慣れない動画を撮影していたからでしょう。冷静な判断ができないとき、人は訳のわからないことをするのですか?


これからは釣り欲をおさめるための備忘録と、竿づくりや他、少しずつ書き留められればとおもいます。