2024年4月24日水曜日
湿原のマッチ・ザ・ベイト
2024年4月16日火曜日
凪の中
2024年4月7日日曜日
風の中
微風の中ゆったりと流れる水面に、ポワーンとライズ、たまに食いあげるようなモジリ。1年間夢見ていた風景がそのまま広がっているのを見て、今日はもらった、と確信する。
このフィールドに、ふたたび立つことができたことに心から感謝する。
シーズンオフに巻きためたフライ。何色が良いのだろう。明るい天気ならチャートリュースがいいのだろうか。シーズン初期のまだすれていないときには特に有効だろう。想像の中で巻き上げたフライにはまだまだ自信が持てない。
妄想にあったフライを現実のものとする。最初に結んだ大きめのフライで、1キャスト1ヒットとなった。こういう釣りがしたかったんだと、興奮しながら釣り続ける。なんだか自分だけのヒットフライを見つけた気分だ。これで今年の一軍フライとなった。
太い体、大きな尾びれ。遠投してたるみをとったあと、スイング中にガツンとひったくるのもあれば、小刻みな早めのリトリーブを追いかける様に反応する魚もいる。ラインが流れに入り込み、流れの重さを感じられるところの反応がよい。
二日目は竿が立てられなくなるぐらいの風の中。だんだんと強くなる風の中、7Mぐらいの風。それでもフォローの風向きを利用したキャストで十分釣りになった。420grと、重めのスカジットラインが良かったのかも。竹竿には悪いのだけれど、竹竿の虐待検査となった。これだけ重いラインを風の中で振り回してもバンブーフェルールは破断することがなかった。
腕や肩が痛くなり、手もパンパンに浮腫む。身体のあちこちが痛むなか、今回の釣りを思い出しながら、すぐにでもまた釣りに行きたくなる。竿を作りたくなる。フライを巻きたくなる。心から楽しめた釣り旅だった。
2024年4月3日水曜日
ローウォーター
最初に来たのは何年前だったろうか。初めての本流、初めてのダブルハンド。群れているアメマス。スイングでの釣り。人も多かったけど魚も多かった。オーバーヘッドの釣りのため河川林が鬱陶しかったけれど、その分町中にも関わらず自然の中で釣りをしている雰囲気がたまらなかった。増水や濁りがなければ行くと必ず釣れる毎年通う川だった。
ある年河川林がほとんどなくなった。隠れていたポイントが現れたりバックスペースが取りやすくなったものの、あの雰囲気がなくなってしまいなんだか悲しくなった。そして魚も急に薄くなったような気がした。
何度か通っても中々アメマスに会えなくなった。今年こそはと通うものの、釣れないものだから回数も減ってしまった。それでも来てしまう。さて今年はどうだろうか。
今年は3月に入って増水がほとんどない。もう末だというのにローウォーターの水位。これはかなり珍しい。いつも増水していると怖くて踏み出せなかった一歩が行ける。どこがブレイクラインかわかる。これは増水したときにも役立つだろう。せっかくなのであちこちまわってみる。
風はあまりない。寒さもほどほど。スプライスドジョイントにを振り回すテストには中々の条件である。
2024年3月6日水曜日
フェルール
キャスト中に竿が折れる。この喪失感はなんともいえない。
竹竿だから、とは言い訳と思いつつも、フェルール周りに集中して生じる。
主にカーボンパイプをフェルールとしているからだろうか。いや、金属のパイプでも同様の問題は起きる。その構造としては、丸いパイプをはめるために強い表皮部分を削る。そこに生じる段差が問題のようだ。
スリーピースでバット側は問題ない。一定以上の太さでは大丈夫ということ。折れるのは決まってティップとミドルの接続部分だ。
スカジットラインのような重いライン、ヘビーなシンクティップを抜き上げるとき、きまってミドルに力が集中するのもある。キャスト中にねじりながら負荷がかかるのもミドルセクション。この部分をどうにかできないか。
スペイ、スカジットのダブルハンドロッドを目指している自分としては少しでも改良を進めないと、この先はない。
1つの解決策としてはスプライスドジョイントがある。これは精度良く削るのがなかなか面倒というのもあるが、実際に使うときのテーピングはかなり面倒だし、しまうときも同じ手間がかかる。ただ、安定性は抜群だろう。スペイロッドでこれが普及する理由もよくわかる。
もう1つの解決策は、コンポジットフェルールではなかろうか。竹フェルールという貧弱な響きから敬遠していたが、カーボンとの複合素材の強さは目を見張る物がある。
ガラスやカーボンにエポキシ樹脂を含浸させるのはFRPと同じ理屈だし、熱をかけるのならカーボンロッドのブランクと似た原理となるだろう。
ボブクレイや朝間ロッドさんが取り組まれているようで、今回は朝間ロッドさんが公開されている手法を真似してみた。
精魂込めて仕上げた竹のシャフトを実験に使うのは心苦しい。火にくぐらせたり水につけたり。それでも折れるぐらいなら、少しでも先に進めるのならと、取り組んでみる。
結論、まだキャストもしていないけれど、抜群に強度を感じるフェルールができた。これから組み立て使い倒してみるけれど、今からとても楽しみ。六角形同士のフィット感、適度な硬さの表面、そして段差を設けない竹のシャフトは、間違いない結果となるだろう。
はやく仕事を片付けて、春の釣りへと向かおう。