2024年7月22日月曜日

ヒゲナガ狂騒曲

 北海道の本流、夏にかけてのキーワードはヒゲナガにある。捕食のスイッチがヒゲナガにロックオンされるとカゲロウパターンや小さめのニンフどころかストリーマーやイントルーダーだって見向きもされなくなる。フライサイズもウェットフック6番以下にまで小さくなっていった。



今年はヒゲナガに向き合う十勝だった。黒で釣れたり、小さめのウェットであたるのだが、すべてヒゲナガをキーワードにすると読み解ける気がする。



今週も向かうのか。一人でも行くつもりだったが、熊を考えたら絶対に2人以上。お声がけいただいたのもあり、ご一緒させていただく。前日に慌てて2本だけフライを巻きたした。



川の流れ、コンディションは賭けかもしれない。この間全然雨が降っていないし、かと思えば夜には雨。想定外のコンディションの中、ヒゲナガのハッチとライズが始まった。



ライズが多いことはチャンスかと思いきや、実は意外なほどに釣れない。手を変え品を変えとなることが多い。日頃本流で砂粒を拾うような釣りをしていると、狙い撃つような釣りはなかなか難しいもの。それでもようやく反応があった。やっぱり意識はヒゲナガか。

11'6" bamboospey
375gFH 
INT10ft

車に紛れんでしまったヒゲナガを観察すると、上からみた斑模様は一部であり、ボディのグレーオリーブと中間にある白い複羽が鍵となる。ここから抽象的な捕食スイッチを拾い上げられたらいいのだけれど。


そろそろこの地でのヒゲナガも終わりを迎える.少しでもヒゲナガの釣りを理解できたのだろうか。


また来年にこの続きを楽しめますように。

2024年7月15日月曜日

ドラグの響き

 昼から移動。イブニングへの期待にワクワクソワソワ、いそいそと家をでる。

雰囲気は満点。モワッとした湿度に曇り空、若干気温が下がる。



新しい11ft6inchはすこぶる好調で、375grのスカジットヘッドで今までキャストしたどの竿よりも遠くに投げられた。ただ力んだ途端にヘッドの推進力が落ちる。竿に自分のキャストを評価されるような感覚は何度もキャストしたくなる。もっと上手くなれる。



そして何もなく終わる。このワクワク感だけでいつまでも釣りをしていられる。



朝はポイントと竿をかえる。薄暗い中ヒゲナガのハッチが始まる。先行する友人のリールが鳴っている。自分にも来るはずと信じて、フライをこのために用意した小さめのウェットに替えたらついにきた。



けたたましい音とともにラインを何度も引きずり出す魚。この止まらない疾走がたまらない。ニジマスに間違いない。しかし何度目かラインを引きだした先で残念ながらフックアウトしてしまった。情けない声を上げながら天を仰ぐ。

気を取り直してもう一度キャストする。すると、さっきのやりとりが再現されたかようにまたヒットした。この魚もなかなかのファイトを見せる。横に上に走りなから、でもジャンプはさせないよう竿は寝かせつつ。どうしても釣り上げたい。どうにかネットインした瞬間の満足感がたまらない。


OPST325gr INT 

Tip 10ft INT

11ft #67 bamboospey

釣れて満足なはずなのに、バラしてしまった魚の余韻が何度も蘇る。また竿を作りたくなる。そして出来上がるとまた釣りに行きたくなる。