2025年8月7日木曜日

オイルドコットン

 ワックスドコットンとも言うらしい。Barbourのジャケットを手に入れてからすっかりファンになってしまった。たまたまお土産で買ったオービスのハンチングもオイルドコットン。水は吸うので重くなるけど思いの外水をはじく。

これを自作できないだろうか。

綿に乾性油の亜麻仁油とシンナーを混ぜたものを塗りたぐって乾燥させるのが基本らしい。ただ、これって熱もって自然発火するかも?そこで色々調べて蜜蝋ベースにしてみた。

蜜蝋:マイクロワックス:ホホバオイル

40:40:20を湯煎で溶かす。


液体にするのはいいけれど、こびりついた塊はちょっと温めたぐらいでは取れない。融点が少し高い様子。
冷えたあとに拭おうとしてもなかなか取れないでもジワッとべたつく。少し控えめに塗ったあとにヒートガンで溶かす。マイクロワックスとホホバオイルのおかげで染み込みは良い。何度かスポンジを使って余分を取る。しっとりとした皮調の仕上がりに。

中々良い仕上がりに満足。





2025年7月21日月曜日

微妙な違和感

 オリジナルフライと言ってよいのか。好きなパターンの色やマテリアルを変えながらタイイングを楽しめるようになった。


 ある川ではあの色が良いとか、スチールにはパープルとか、色々聞くけれど、それは川によるのではないだろうか。自分の中ではこの川はオリーブが圧倒的に効く。川底の石の色と水の色と同化するかギリギリのところ。それにオレンジのボディやワンポイントをいれる、もしくはビーズやコーンヘッドだって良い。もしかしたらシルバーのタグをチラリと見せるとか。それを水の中で泳がせたとき、藻が絡まったのと同じでは無い微妙な違和感というのが肝なんじゃないかと思う。

 全く同化するナチュラルカラーだけでは目立たないし、派手すぎだと見向きもしない。少しずつマスが好むだろうカラーや動きをだすマテリアルを入れる。


 ディーフライのクラシカルスタイルに憧れていた。しかしながらあのままではなかなか川で手が伸びない。でもあのフラットに開いたウイングはゆったりとした流れで安定した姿勢を保つのでは?と前から興味があった。たまたまグレイ・イーグルというディースタイルのパターンがあるのを知って、ウイングはそのままに黒のマラブーやヘロンに変更してみたら、濁りが収まりかけた川で抜群に効いた。グレーのマラブーではダメで、黒が良かった。ターキークイルとワンセットになったフライが、微妙な違和感を演出する。シャンクが長いのでバラしも多かったけれど、自分の中では1軍のフライパターンとなった。

 こういった仮説と検証はフライという釣りを抜群に面白くする。


2025年6月23日月曜日

欲しかった魚と必要な魚

 最近のAIの進歩は凄まじい。海外のYouTubeで何を言ってるのか分からなかったのが、日本語に自動翻訳される。もちろん違和感のある日本語だけれども、ジョークを言っているのだろうな、というぐらいはわかる。

 あらためてキャストを解説した動画や、南半球を探索している動画を見たりして、新鮮な感動を覚える。だって、つまらない釣り番組や、消化不良になるような野生動物の番組よりはずっとワクワクするからね。

そんな動画を観ながらついた釣り場では、当然思うようなキャストはできず、調子は悪いまま、それでもと彷徨う一日。


釣れた話よりも釣れなかった話のほうがみんな面白がる、なんて言われても、やっぱり釣りたい。昼寝を挟んで、現地で行き合った釣り人と色々な話を交わしつつ。
「じゃあ、最後にあそこに行ってかえります。」
そう言って別れた先の釣り場でのこと。
ぱらつく雨の中、急に魚のスイッチが入った。
30センチにも満たないニジマスが連続でひったくる。瀬尻の緩い流れでマッチザベイトにあわないようなフライに連続で出る。そう。こういう釣りをしたかった。
その先のポイントで、いつもは諦めるところでガツンときた。激しい首振りから下流へと疾走し、けたたましいパーフェクトのリールを鳴かせる魚に、ようやく出会えた。

サイズこそ目標の50アップではなかったけれど、この間出会いたかった魚にようやく。

オーストラリアのフィールドを紹介する動画でも、ようやく出会えた魚についた日本語訳がその時の心境にピッタリとハマった、欲しかった魚と必要な魚。今日の自分には間違いなく必要な魚だった。


2025年4月7日月曜日

East Char

 同じアメマスでも顔つきや体型だけではなく性格も変わる。


朝一は穏やかな1日目。その後5メートルまで風は強くなった。スカジットラインでの釣り。竿はBanboospey11'6"

FHI375gr/TipINT




2日で70クラス四匹。釣っても釣っても果てのない釣り欲には自分でも呆れてしまう。だって80クラスはまだ釣れなかったからね。



風で煽られた濁りの中、ロングテールのイントルーダーがこんなに効くとは思わなかった。いつまでも発見がある。

思う存分に楽しんだ週末。そしてもうすでにウズウズしている自分がいた。

2025年3月27日木曜日

Spring White spotted char

 春まで竿作り。


Banboospey 11' #56 320-420gr
OPST 325gr Tip100gr
バットが太い分強めに感じるしっかりとした竿になった。




Banboospey 11'6" #678 360-460gr
FHI375gr Tip80gr / ATL ST460gr INT
ミドルセクションからしっかり曲がるが460grでも十分のせられる。アトランのヘッドはもう少し軽いほうが良かったか。スカジットラインはベストマッチ。今までにない飛距離が出た。

久しぶりのコルクグリップの感触。試しに塗った保護剤の違和感がないかを確かめる。特に集成コルクは何もコーティングしないと汚れがすき間に入り込んでしまう。今回は予想よりも自然で使用後の汚れも付きづらかった。


泊まってからの朝一。
フィールドの気温はマイナス5℃
水につけてしまったリールが凍る。ガイドに氷の塊がまとわりつく。風が無くて助かった。



水面に虫はいないが時折水面に波紋をつくる。魚はいるようだ。白っぽいフライをゆったりとした流れに、ライン先行で流す。スイング中に重くなり、首を大きく振った。竿の曲がりも寄せる力も問題なし。この時期ならではの魚を狙い通りに釣ることができ、とても嬉しい一匹となった。

場所を変えて彷徨う。




サイズこそ大きくないけれど諦めながらも釣りをやめられない中での魚は、驚きと気持ちのリフレッシュになった。
その後同じ場所であたりはあったけれど針掛かりせず終了。なぜここに集まっていたのだろうか。
脚元を見ると鮭稚魚の群れが逃げまどっていた。春のアメマスでのマッチ・ザ・ベイトとなったようだ。