2012年9月17日月曜日

The Intruder season

 大きな魚を大きなフライで釣り上げることを目下の課題としている中。
 今年2回目の浜益川サケ釣獲調査に行ってきた。

 昨年あたりからセパレートフックの真っ赤なゾンカーを使っている。別にこれでなくてもいいのだけれど、なんとなく大きなフライのほうがいいかなと。全長15cm近くにもなるけれど、大きな鮭用スプーンにタコベイトの組み合わせよりはよっぽど小さいし、ある程度のアピール力がないと遡上魚のやる気を引き出せないのではとの思いから。最初は半信半疑だったけれど、群れが薄い中結果をだせたので今では自分の中の定番フライとなってしまった。今年は春先からJerry FrenchのDirty Hohの容姿に痺れてみなこぞって巻いているのではないでしょうか。こういうので釣れたら、さぞかしくるでしょうね。

 振り返ると、過去同じようなムーブメントにIntruderがあった。
 当初はセパレートフックというのに惹かれたけれど、どうやらマラブーやオーストリッチをタコベイト状に巻いたフライの総称らしい。ダビングボールなどのコブを利用して透過光を模した姿にするようだ。フックやフロントのマテリアルの多さから頭が浮き上がりそうなところをコーンヘッドなどを利用してバランスをとる。最初は8番フックぐらいのサイズに巻きたいとあれこれマテリアルを試してみたけれど、結局はマラブーやオーストリッチの動きに勝てないこと、そもそもが大きなサイズでアピール力を高めるためのフライということで、全長は軽く10cmを超えるのが無理がない。そして大きなサイズを前提に巻いてみると、驚くほど動きの良いフライができた。ただ、こんなん、いつ使うのでしょう?ウィンターランのフライということで鮭稚魚にボイルする遡上アメマスに使ってみたらピクリともしませんでした。50cmを目安にトロフィーとする日本のフィールドではでかすぎる気がする。思えばIntruderでバカ釣れなんて話はあまり聞いたことはない。かっこよさから巻いて、現場でティペットの先に結ぶことを躊躇してボックスの肥やしにしている人は結構いるんじゃないかというか、自分がその一人。
 ただし、対象魚が60cm・70cmとなると話は別。そこに遡上魚、秋というキーワードが加わると、実は鮭に有効なんじゃないだろうかと1年ぐらい思い続けてきた。



 それまでは鮭釣りというと、大きなフックに巻いた真っ赤なゾンカーか、普通のマラブーといったところ。なかなかサイズの大きいのが巻きづらい。そんな中、セパレートフックはテールのゾンカーの絡みを少なくしてくれるので、重宝している。これはこれで一つの正解。真っ先に結ぶフライの一つ。願いどおり1匹釣れて、少しか気持ちにゆとりがでると、新パターンを試したいところ。そして去年からイントルーダーを使ってみている。
 浜益川の流れは場所にもよるけれどほとんどない。川の深さも腰ぐらいまであればいいほう。重いフライを使うとすぐ根掛かりするので漂わせるのには無理がある。かといってノーシンカーではフライ自体が水にうまくなじまない。実際に釣り場で使ってみて改良を加えるには3日間では短すぎた。



 今年。もうトンボが飛び交う季節になった。サイズも大きく、真っ赤なマラブー。スリムに巻けるプラスチックチューブも用意した。フックのセット方法も研究した。群れが薄く厳しい中1匹セパレートフックゾンカーで釣り上げた後、ようやく出番だとばかりにIntruderにチェンジする。タコベイト状にふわふわと泳ぎ、フラッシャブーがきらめく容姿はまず自分が釣りあげられてしまう。これならいける。
 専用のマテリアルや器具がフライショップにあるとは限らない。東急ハンズで1.8mmの塩ビパイプを購入。駐車場代のほうが高いぐらいの価格。その後Fランドの自作仕掛けコーナーに、1.5mmのがあった。これだとコーンヘッドを直接さすことができる細さで駐車場代もかからない。
 チェーンボールアイはホームセンターで購入した一番小さいものを選ぶ。プラスチックチューブが浮かないように、かつ、沈みすぎないようにね。
フックは管付チヌバリ6号。Loop to Loopで針にむすんだら、ティペットのコブがちょうどチューブの端にひっかかって固定される感じ。そのコブの固定のために短めのシリコンチューブを使用。これでフックもゆらゆらと揺れつつチューブボディーから離れることもない。
 オレンジのシェラッペンやら、ギニアフォールなんて、なかなか手がでないけれど、巻き進めるうちに赤のマラブーとしっくりなじんでくる。堂々手のひらサイズのIntruderが完成した。

 現実は厳しい。投げても投げてもノーリアクション。黒い群れにむかっていくら投げても無反応。漂わせても引っ張ってもだめ。そんな中、なるべくふわふわとした容姿を保つようイメージしながらアクションを加える。すると一度だけ反応があった。ん!首を振られてすぐにばれた。反応があって気持ちが高ぶる中もう一投。同様のアクションを加えると、すぐにきた。


 メスの71cm。ようやく。大きなフライで大きな魚を釣ることができた。岸辺で休んでいたスペイマンの方から、まだ口使う魚いるんですね、と驚かれる。厳しい中、遡上魚にアピールできたことを非常に嬉しく思う。




次回は塩漬けサンマカラーでも試してみようかな。

2 件のコメント:

  1. Yusukeさん,こんばんわ

    イントルーダーやダーティーホー,自分もボックスに大量に在庫があります。
    そして,頻繁につなぎます。
    でも,ここのところ,この手のフライはバレやすいんじゃないかと思いだしています。自分が下手なんだろうけど,よくバレてしまうんだよなー
    よっぽど普通のフライの方がいいような気がして。

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  2. 110kenさんこんにちは。
    やっぱり大量在庫していましたか(笑)

    ばれやすいというお話、あるかもしれません。知床以来、ずっとバラシが続いていたんですよ。今回ようやく釣りあげれましたが、ひやひやしていました。
    セパレートフックでフックサイズが小さいというのもあるのかなと思っています。シャンクがテコにならずに大きなフライがつくれることがメリットなのでしょうが。
    今期は自分も2Xロングやローウォーターサーモンフックでのバラシは少なかったです。
    あと、スペイフックも7番ぐらいの小さいのだとばれやすいような気がしています。

    今後、検証が必要かもですね。

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