2023年6月1日木曜日

時間

 東京で本当に偶然一日時間が空いたので、加須のレオンさんまで足を伸ばしてみた。


 昨年2.5インチのプレーニングフォームやスタンレーのカンナなどを購入させていただく。その以前より、いつかはレオンさんに訪問したいと思っていたのだが、土日のみ営業とホームページにはある。そこをダメ元でメールしてみたら、訪問大丈夫とのこと。やった。ようやくひとつ夢が叶う。

こじんまりと、そしてキレイに片付けられた店内は、バンブーロッドで埋め尽くされており、カウンタのショーケースには自作バーミンガムスタイルのリールがズラリ。スペイロッドだけでも10本ぐらいあるのではないでしょうか。

店主の三浦さんは、話好きの本当に気さくな方で、おかげで気兼ねなく聞きたいことを聞くことができた。

開口一番「フライフィッシング暦50年」といわれたけれど、何も気取るところがない。スプライト゚ジョイント作成のコツや、テーパーについてなど。これだけ精密にやられる方が、「テーパーは数値だけでなく感性を働かせないといつまでもわからないよ」と、あっさり。スプライスについても「4度」のひとこと。確かにこの一言でピンと来なければ作れないだろう。ジョイント部が軽いスウェル上になっている理由も聞いた。ただ、スプライスは人気がない。でも性能は抜群とお墨付きをもらった。

ハーディのwyeのテーパーについても教えてもらう。ティップがヘビィすぎるからバットが柔く感じる、など。だからティップをもう少しだけ細くすると良くなるよと、自分がこれから知るであろうことを全て知っている感じ。



旋盤についても聞いてみた。リールやるならフライス盤まであると良いとのことだけど、お値段は70万円を超える。これをどう思うか。

「どんなにキズだらけのボロでも自分で作った物が一番。作るのも釣りそっちのけになりかねないぐらいだから、凄く楽しいよ。本当に長く楽しめるから」

嗚呼、そうですよね、とても共感できる。自分で竿作り始めて以来、他の人の竿をほとんど使っていない。そしてリールも自分だけを探している。




店主のプレーニングフォームは自作。しかしこのあともう作らない、みたいなコメントがあった。作る機械がへたって来ているからとのこと。いえいえ、これからも末永くお願いしたいのですが。


「物づくりは時間が形になる」

この一言で来た甲斐があった。焦らずゆっくり時間をかけて楽しみたいと強く思った。

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